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ものつくりの生活と仕事から。 大島寛太の日記パート2

アキアジ

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家のまわりでも彼岸花が咲き、
仕事場向かいの100円ショップには栗の実が小袋に入って並んでいます。
梅の木は葉をしおらせて、蜜蜂は我が家の小さな畑に咲いたシソの花に集まって、皆さん冬支度に余念がない。
車の窓を開けて走っていると、そこここで金木犀の香りが見えない雲のように漂っていて、
鼻腔から脳へと、斜陽で染まった金色の旗をパタパタいわせながら突っ込んでくる。
間違いようもなく秋です。

毎年送って頂くのですが、北海道のWさんが今年もアキアジを送ってくださいました。
職人は『気持ちいい?』と訊きながらシャケをまず水洗い。
素材への愛情は仕事の基本中の基本と教えられます。




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職人は左利きなんですが、ウチには左利き用の出刃がないため、わたくしが教わりながら捌きます。
職人『そう、そこに出刃の元をあてて!』
わたし『はいっ!』



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職人『次はお尻から頭の方へ出刃の先を滑らせて』
わたし『はいっ!』




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職人『卵はバドミントンのラケットでほぐすとやりやすいんだよ』
わたし『こうですか!?』
職人『こわがらないで、もっとしっかりこすりつけて!』
わたし『はいっ!』




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こんな日本の西南で、北海道の新鮮な恵みをいただけることに心から感謝。
Wさん、いただきます!








  1. 2014/09/30(火) 08:56:09|
  2. 日々
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製作後記

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今回の銀木犀の仕事では、テーブルはデザインを変更しています。椅子も数多くのマイナーチェンジを施したのですが、ぱっと見の印象はさほど変わらないですね。



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テーブルは引き続きノックダウン(分解組み立て式)で製作していますが、組み立てに使うメインのボルトを新調しました。今までは満足がいかないながらも既製品のメッキのボルトを使用していましたが、今回は露出する部分のボルトを真鍮で外注しました。

出張先のiphoneで上手い具合に写真が撮れなくて、装着後のアップ写真を用意出来なかったのですが、個人的にはやって良かったと感じています。素地仕上げなので金ピカですが、1ヶ月もすれば経年変化がはじまりちょうど良く馴染んでくれるのではないかと思っています。金物はいやでも目立ってしまう部分なので、手間をかける価値があると考えています。



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椅子の方では、形以外のマイナーチェンジも行っています。座面の取り付けはビスからボルトへ、高さ、巾、奥行きの縮小、他にも数カ所。全体的に見て、今までよりは軽く、少しは可愛げのある椅子になったかなと感じています。

部材の成形加工では、以前から検討していた倣い加工を取り入れました。治具つくりに時間がかかったものの、加工が非常にやりやすくなった感じがします。ビットはカネフサの目地払いビット。よく切れるビットです。




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そしてこの度の製作では、本当に友人に世話になりました。
龍神村からヘルプに来てくれた親友・大江。日本が誇るネイティブ・ジャポニカです。
頼みもしないのに21時まで一緒にやってくれて、帰り際には『じゃあ、後は頼んどく』って言って帰ってゆく。
誰の仕事だよ・笑。本当に最高です。



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そして今回もテーブルの製作をお願いしていた樫本さん。
テーブルの仕事も非常にタイトなスケジュールだったのに、毎晩残業を重ねて納期にはきっちりと間に合わせてくださいました。

テーブルの発送が終わってからはヘルプに来てくださって、僕の出張出発前の晩は午前1時半まで付き合ってくれました。こんな先輩は他に居ません。本当に感謝。僕が出発した後に椅子を発送してくださったのも樫本さんです。



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今回はご入居者様用のポストも注文して頂いたのですが、僕の方では間に合わないため、製作は先輩の石田徹さんにお願いしていました。非常に手間のかかる逃げのない仕事なんですが、完璧にイメージ通りに仕上げてくださいました。設置後の写真が今はないため、徹さんの仕事場で撮った写真を載せています。※手前に写っているのは石田さんではありません。




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52口のこのポストは栗材で製作しており、それぞれの小さな扉には手打ちの真鍮取っ手を取り付けています。この真鍮のツマミは僕の仕事。1.5mmの真鍮板から切り出して加工してゆきますが、そのままだとピカピカしているので、熱して叩くことで
表情をつくっています。




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徹さんと一湊。
日高川町のハラペコキッチンにて。
0歳の頃からかわいがってもらっているので、かなり友人気取りです・笑。
いや、友人かもしれない。

僕ひとりの能力ではとても出来ない仕事を、たくさんの友人・先輩たちのお力をお借りして、もうすぐ完了することができそうです。すこしホッとするとともに、素晴らしい人間関係に恵まれていることを、余計に強く感じています。

和歌山に引っ越してきて8年目?ここに引っ越してきて良かったことは?と聞かれたら、『素晴らしい友人や先輩たちに出会えたこと』と、迷わず答えます。

では締めに、一湊に打ち抜かれている大江をとくとご覧ください。




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ばーーーん!!




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ばんばーーーん!!!

(ひでちゃん、ありがと)


  1. 2014/09/25(木) 01:52:21|
  2. 仕事
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銀木犀〈薬園台〉

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先日、銀木犀〈薬園台〉へ家具の納品へ出掛けて参りました。
久しぶりの出張仕事で、たくさんの想いを抱えて参りました。
数日間の経験がまだ自分のなかで言葉になっていないので、文章にするのが難しそうですが、
アウトプットしないといつまでもお腹のなかで反響してしまいそうなのでなんとか言葉にしてみようという試みです。
(言葉にするというのはいつでも、言葉にしてみようとする試みだと思いますが)

今回は椅子の仕事がどうしても間に合わず、注文のなかの数脚の納期を少し遅らせて頂いたのですが、それでも間に合わず、テーブルの納期に合わせて無塗装の椅子を発送し、現場で塗装するという非常に情けない状況になってしまいました。

テーブル納品の朝に特急で田辺を発ち、新大阪経由で東京へ。設計の堺さんご連絡いただいた通りにそこから千葉県船橋市の薬園台の駅まで。駅まで迎えに来てくださるというので、西口に降りて一服していると『カンター!!!』の声。

銀木犀を運営されているシルバーウッド社長・下河原忠道さん(以下・忠道さん)の声です。間違いなく・笑。
このブログでは何度か書いたことですが、忠道さんとは屋久島の縄文杉への登山道で出会いました。ふと思い返してみると10年前になる。僕が23。忠道さんが33。

忠道さんに会って、ひとまず再会のハグ。そして、椅子の一部の納期が間に合わないことと、現場で塗装させてほしい旨について、非常に恐縮しつつ許しを乞う。間髪入れず『いいよ!一緒にやろうぜ!』って即答が返ってくる。こういう人間になりたいと、心から思う。




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そこから車で銀木犀まで連れて行ってもらう。
外構の植栽はまだまだ作業中で、それでも敷地に一歩踏み入れると既に雑木林の気配。入り口のしだれ桜、ヒメシャラ、元から植わっていたという柿、サルスベリ、槙?他にも名前を存じ上げない樹木がずらっと。10年経ったらもう公道から建物は見えなくなるんじゃないかと。




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本日到着のはずのテーブルはまだ届いておらず、館内を散策させてもらう。床はヒノキのフローリングで、壁は白。通路の奥にスターネットの椅子が置かれている。
銀木犀は“サービス付き高齢者向け住宅”という括りで分類される施設ですが、いわゆる“老人ホーム”とは違う。はっきりと違う。それは、コンビニのお弁当と、母の手料理くらい違う。水道水と湧水くらい違う。造花と野の花くらい、はっきりと違う。
“施設じゃなくて家をつくりたいんだ”という、忠道さんがこの仕事がはじまった3年前に仰っていた言葉に全てが集約されていると思う。“俺が住みたい家をつくる”という率直さ。そこには間違いというものはないように思います。だって、俺が住みたい家をつくるんだから・笑。





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18時になってようやくテーブルが届いて、テーブルの制作をお願いしている樫本さんの、惚れ惚れとする梱包を解いて、ひとまず1台を組み立てて、その日は終了。




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次の日に椅子が20脚届いて、昼間はテーブルの組み立てをして、夜は椅子の塗装。そこへ忠道さんがお弁当をもって登場してくれる。愛犬のアメリカンコッカースパニエルの“ポトフ”と一緒に。ポトフはとにかく無邪気な性格の、つまりちょっと、ちょっと、、、な可愛いやつで、オープン前のピカピカの館内でオシッコはするわ、固いのはするわ。

現場で寝袋泊まりの翌朝、目を覚ますと食堂の外の三和土の犬走りに見事な犬の走った足跡が。。。
これは。これは。。。昨日外構屋さんが一生懸命叩いて水を撒いてたんですけど・笑。





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その後、本当に忠道さんが塗装を一緒にやってくださって、テーブルと持ってきた椅子の納品 が完了。
ちなみに忠道さんはもともと現場で職人をやってたとこから仕事を始めているので、身のこなしが半端じゃなく早いです。
重力を無視したような早さで動くので、ついて行くのに必死です・笑。このエネルギーがあるから、全ての雑音を振り切って前に進めるのだと思う。忠道さんが銀木犀でやっていることは、普通じゃないです。常識はずれなことをしていると思う。そして、それを常識にしようとしているんです。“それ”っていうのは、他者と自分の区別を消してしまうということだと、僕は感じる。僕の感じ方は、つい理想的に走っていると自分でもわかっているつもりですが、それでもそう言わずにはいられないくらい、自分を燃やしていると思う。間違いなく高血圧だと思います。心配なくらい。




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オープニングパーティー前夜の食堂で、樫本さんのつくってくれたテーブルを撮影しようとしてみるけれど、もう、家具の話なんて、ほんとどうでもいいのです。
銀木犀チームの熱意のかたまりが、日常に溶けてゆく前の、最後の夜。
もう、俺なんて、どうでもいいのです。
価値がないのじゃなくて、価値の一部になった感覚のなかで、もう自分なんてどうでもいいのです。

ほらね、沖の方からまた大きな波が来ます。






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またお前かい・笑!




 



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  1. 2014/09/20(土) 00:47:20|
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カンチレヴァー・デスク

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今月はじめに納品したデスクです。
前回のテーブルで強度に自信が持てたので、今回もノックダウンで作りました。
カンチレヴァー構造は初めてだったので、制作努力の半分以上は製図板の前での煩悶。
残りの半分は作りながらの煩悶。




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ノックダウンの強度はテストが済んでいるものの、カンチレヴァーの構造強度なんてまるでわかりません。
台足を前へ延ばしてみたり、やっぱ引っ込めたり、何度も図面を描きなおしながら。
“もういいやろ”の心の声をまるきり無視しながら。

カンチレヴァーを考えてみようと思ったのは、ジョージ・ナカシマのコノイド・チェアがあったからかもしれません。足元の処理などは大いに参考にしていますので、ここに白状しておきます。




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ご注文くださったK様の持ち込みの山桜材が非常に美しくて手鉋で仕上げています。
大きさは指定でw1400 x d600 x h710。ご使用のアームチェアが天板下に収納出来るよう、片側だけに深さ6cm弱の浅い引き出しを設けています。文房具とか、パソコンまわりの小物を仕舞いたいとのことでしたので。




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引き出し内部は、必要に応じて区切ってお使いいただくように、仕切り板が付属します。

ノックダウンで、カンチレヴァーで、天板下にアームチェアを収納するスペースをとって、片側に引き出し。と、いろいろ自分で注文をつけて考えたデザインですが、今回は若干気に入っています。めずらしく。

事業所で使われる事務仕事用のデスクですが、“つくりはおまかせします”と言ってくださって、大いに頑張りました。
注文制作では、好みの合いそうなつくり手に、ニコッと微笑みながら“おまかせします”って言うのが、一番コストパフォーマンスが高いかもしれないですね・笑。

しかしつくり手が頑張ったところで、お客さんとのイメージがずれていれば、頑張れば頑張るだけ遠くに行ってしまいます。僕の場合、一番頑張りたいのは、良く考える、イメージする、思いを巡らせる、ということかもしれません。





  1. 2014/06/22(日) 15:48:31|
  2. 仕事
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初夏

isso wako


2月末に生まれた環子とお兄ちゃん。

一湊が4月から保育所に行きはじめてから、家族でやたらと病気をするようになりました。
風邪、父の感染性胃腸炎、また風邪、今度は一湊が感染性胃腸炎。
病も生のうち。双六でいうと一回休みはありますが、基本的に元気です。

環子が生まれてから一湊の添い寝はわたくしの役割となり、朝は保育所に送って行ってそのまま仕事。なかなかパソコンに向かう時間が取りづらくなりました。

今晩は息子が奇跡的に20時に就寝し、久しぶりに落ち着いて座ったパソコンの前で、思わず夜更かししています。




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あたたかくなってきて、一湊は蝶々採りとカエル探しに余念がない。
つつがなく暮らして行けることの幸せを感じながら、皆様の良き初夏の日々をお祈りいたします。






  1. 2014/05/16(金) 04:16:07|
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太地エトセトラ

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昨日曜日、GWは父が熱を出して遠出できなかったので、家族で太地町へ出掛けました。
太地町の“くじら博物館”は、日本で最初にイルカショーを始めた水族館で、捕鯨やクジラそのものの生体に関する資料館と、イルカや小型のクジラのいる生け簀、こじんまりとした水族館からなっています。

かつては時代の最先端であったイルカショーは、現在では規模の小さなものとなるかもしれませんが、トレーナーとイルカ君の息の合った親密さを見ていると、その無垢な信頼関係に熱いものを感じたりします。そして、入館料が安い・苦笑。

ショーの後、イルカ君に触れるアフターサービスがあるんですが、イルカ君の皮膚はゴムみたいな感じですね・笑。ツルッツルに減ったタイヤのゴムみたい。案外無機的な感じが、もの凄く頼もしかったりします。



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餌あげのオプションサービスもあります。200円で5尾の冷凍魚を頂きます。どうみても美味しそうに見えない、見た事のない魚でしたが、イルカ君は可愛くおねだりしてくれます。そして餌がなくなったと見るや、そそくさと他の新しい客のところへと向かいます。



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こちらはゴンドウクジラのショー。イルカショーにくらべると大味な感じは否めませんが、背景の熊野灘に実際に野生で生息しているクジラです。ゴンドウ君の素朴さは、ロケーションのリアリティと頑張ってる感でカバーです。



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場所を移しまして屋内水族館。ウツボ君です。水槽のなかにうじゃうじゃいます。ウツボ同士は喧嘩しないんですね。はさみでつくった切り絵みたいなきっぱりとした輪郭と、ユニークな表情に魅力を感じます。



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くらげ。海水浴の最大の恐怖ですが、こうして見ると実に美しい。信じられないデザインです。『形態は機能に従う』とはフランク・ロイド・ライトの師匠ルイス・サリヴァンの格言ですが、このクラゲにはそんな人間的な屁理屈は通用しそうにありません。オリジナリティーなんて安っぽい価値観もはるかに及ばない。形容する言葉は見つからず、ただただ生命の深淵さに驚嘆するばかりです。




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くらげコスモス。もう何か意識の映像化としか思えません。しかし現実の現象です。




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さて“くじら博物館”のとなりは石垣栄太郎記念館です。太地町(から)の移民の歴史に関する企画展〈Taiji on distant shores〉が6月まで開催中。企画展の観覧は無料で、読み応えのある図録はなんと無料で頂けます。是非、この機会をお見逃しなく。104ページからなるフルカラーの図録は無料配布が理解出来ないほど、冗談抜きで素晴らしい出来ですよ。

石垣記念館HP
http://www.town.taiji.lg.jp/ishigaki/index.html











  1. 2014/05/16(金) 03:12:15|
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shaker table

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ナラ材で制作したd900×w2400mmの大きなテーブルです。
先日、いつもお世話になっているシルバーウッド社様経営の〈銀木犀〉に発送いたしました。

今回はノックダウン(組立て)構造や、脚部に取り入れたシェーカーのスタイルなど、初めての試みの詰まった制作で、非常に有意義な経験を積ませて頂きました。仕事の機会を下さったSさんに心よりお礼申し上げます。

シェーカー家具には以前から惹かれるものがありましたが、自分の仕事に明確に取り入れるのは初めてという気がします。今回の脚部のデザインは、かなり忠実にシェーカーのテーブル(のなかのひとつ)に倣っています。焼き物の世界でいえば〈うつし〉とよばれる事かもしれませんが、〈うつし〉と呼べるほど本歌に匹敵するものでは、到底ありません。時代も用途も違い、体型も違う、気候も違う。そのなかで、自分が“いいな”と思ったバランス、というのでしょうか、そういう雰囲気を持ってきたかったのですが、今回は収穫も改善点も得た制作でした。



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収穫のひとつはボルトによるノックダウン構造の強度確認ができたことです。
中央に入れた幅150mmの貫をメインに、3本の貫で強度を持たせています。

貫をすべて甲板(天板)下に持ってくる事で、足元に構造材がありません。足元の非常にすっきりとしたテーブルで、椅子のアームと干渉しないよう、3本の貫は中央に寄せて配置しています。

組み立てには全部で19本のボルトを使っており、外見には片側2本ずつ、合計4本のボルトの頭が露呈します。なるべくボルトの頭が見えないようにしたいし、かといって裏返すと苦労が丸見え、というのもちょっと。加工跡が見苦しくならないよう、ボルトを通す欠き取り部にはスライド式のフタを取り付けるなどの工夫をしています(このアイディアは少し気に入っています)。



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テーブルはばらすと6つの部材になり、梱包はこんな感じ。
時代の必然といいますか、ニーズといいますか、ノックダウン構造の家具にはこれから力を入れて行きたいと思っています。






  1. 2014/05/16(金) 00:55:21|
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ワークスツール

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GWに龍神村のGワークスで開催された“ねんいち展”に出したワークスツールです。
高さ80センチほどの作業机にちょうど良いくらいで、SHは530mm。
正面から見たところの、いわゆる見付きの脚の開きが8°で、今年のねんいち展のテーマは〈8〉だったもので、今年の初めに作ったものだったんですが、思わず出品させて頂いてしまいました。ええ、売れたとの情報は入ってきておりません。





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そもそもはご近所の方から、高めの作業机に座って仕事するのにちょうど良い腰掛けが欲しい、という注文を受けて制作したものです。SH(シートハイ=座面の高さ)が高くなれば、必然的に足掛けに足を載せることになります。土間での使用なので、靴底で足掛けと兼用になる貫がすり減らないよう、上面は真鍮板で保護しています。もう片側の貫は素足で使用する場面を想定し、真鍮板は貼らずに上面をゆるやかなアールに削っています。

いろいろな場面を頭の中で想定しながら、いろいろな場面にフィットするよう努力するわけですが、出来上がってみるとやや想いを詰め込み過ぎ、という感じがします。用途のわりには手間がかかり過ぎていて、定番とはもっと主体的でシンプルであるべきだと感じています。






  1. 2014/05/16(金) 00:05:47|
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ご報告

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2月末に長女が生まれました。
環子と書いて〈わこ〉と名付けました。
どうぞ宜しくお願いいたします。





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北海道から、僕の両親も駆けつけてくれて、束の間の賑やかな毎日に一湊は楽しさ爆発。
おにいいちゃん、よろしく頼むよ!















  1. 2014/03/27(木) 06:47:28|
  2. 日々
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伝える

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今日はスツールの座面を削っています。
昨年から作りはじめていたものの、仕事がタテコンデ来て未完成のままになっていて、
あとは座面を早く仕上げなきゃ。。。と思うと同時に、出来る限りの最高の仕上げをしたい。。。と思う。

削りに使っている鉋は自作したR100mmの外丸で、
機械鉋用のハイスのジョインター刃を切って使っていますが、
刃を含めた一連の制作方法は松本市の前田純一先生に教えて頂いた前田流です。

前田先生のところへは、たった2度お訪ねしただけですが、
栗の座面を削りながら、そのときのことを思い出しています。


「 完全に無償で教えること。それが伝えるということだ 」


一生、忘れることはないだろうと思う言葉のひとつです。














  1. 2014/02/14(金) 00:57:21|
  2. 仕事
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製材



先日、材料持ち込みでデスクを注文してくださったKさんと製材に行ってきました。
いつもお世話になっている丸山製材所さんです。
製材所は数あれど、家具職先輩の樫本さんにここを紹介して頂いて以来、
材料持ち込みの賃挽き(ちんびき)は、丸山さんのとこ以外お願いしたことがありません。

どの製材所でも、挽いてくれるその職人さんなりに丁寧に挽いてくれるのですが、
僕の期待する丁寧さ、慎重さとは絶望的な落差があります。

普段、規格ものの建材しか挽いていないところだと、それも無理はない話です。
数を挽いてナンボの仕事だもの。

しかし丸山さんは僕が思う大事さと同じほどに、一枚一枚の板を大切にしてくれる。
1mmを残すための手間を惜しまずに挽いてくれる。
もう本当に感謝。有り難いとはこういうことだと感じます。



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さて製材するのは、はじめに挽いてから7、8年経つという山桜の5寸盤。
ここから30mm強の板を4枚取りたいのです。
上の写真では、材料が少し傾いているので、台車の上で傾きを修正してから挽きはじめました。



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木表で一回、面を出して、それから欲しい厚みに挽いてゆきます。
2m20cmの板ですが、写真でもわかるとおり無節。白太のシミもなく、素晴らしい状態。
〈素性の〉良い木は探せばあるものですが、〈保存状態の〉良い木は、非常に貴重です。



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木口から小ヒビが来たのでコニシボンドで危なそうな箇所を養生し、




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桟積みをして、実制作にかかるまでの2ヶ月あまり、2次乾燥させます。
この工程は非常に重要です。













  1. 2014/02/07(金) 23:05:27|
  2. 仕事
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海を越える太地

T a i j i   o n   D i s t a n t   s h o r e s

海を越える太地

会期 : 2014年 2月1日〜
会場 : 太地町立石垣記念館
          9:00〜16:30   (木曜定休)
          和歌山県東牟婁郡太地町字常渡2902-79
         tel : 0735-59-3223 
    
          H.P. http://www.town.taiji.wakayama.jp/ishigaki/index.html


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1月中、休まずにずっと取りかかっていた仕事の納品へ、太地町へ。
和歌山県太地町は、かつて日本一の捕鯨基地として名を馳せた、独自の歴史を持つ港町です。
有名ですね、最近はシーシェパードがやってきたり、映画になったり、なんていうか、人間の歴史を代表して悪者にされてしまったような感じがします。上の写真に写っている船の側腹には〈RESEARCH〉という文字が描かれています。もちろん調査捕鯨、という意味なのでしょう。大きく描かれたその文
字が、時代によってずいぶんと違った意味を持つものだと、夕闇の迫る風景にブルースを感じずにはいられない。




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今回は太地町出身の画家、石垣栄太郎氏の画業を伝える〈石垣記念館 〉へ、企画展のための展示ケースを納品しました。太地町の移民の歴史についての企画展です。デザイナーE氏による懸垂幕が、まずかっこいい。




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海を越える太地。
タイトルもいいです。
高校生の時にC.W.ニコルさんの著作〈勇魚〉を読んで、岡山県からわざわざ太地町まで来てしまったという青年Sは、その後大学を経て8年間?をニューベッドフォード(USA)の捕鯨博物館で学芸員として勤務した後、再び太地町に帰ってきました。今回の企画展〈海を越える太地〉は、そんな学芸員 Sさんの数年間の研究の成果と呼べるもの。





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展示準備中の館内。




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納品した無垢材の展示台とレイアウト。栗材で制作したテーブル形状の台の上にアクリルトップが載ります。写真ではアクリルトップは外した状態です。




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1800x600の展示台が3台と、600x600が3台。




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無垢材の伸縮を逃がしながら、防犯の観点からもアクリルトップは固定しなければならないので、小さなパーツでテーブルトップとアクリルケースを固定するようにしています。




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w1800の方のテーブルトップは、〈フリーエッジ〉とか〈耳付き〉と呼ばれる材料の樹形をそのまま残したかたちです。最初は四角く切り揃えようと思ってたのですが、太平洋に突き出したような太地町という土地や、移民の歴史という今回のテーマを考えると、展示台にも〈歳月〉を感じさせる要素が欲しくなりました。製材した板が予想より良かったってこともあります。




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この企画展、とてもブログでは紹介しきれない奥行きがあります。
その奥行きとは、アメリカに、オーストラリアに、東アジアに、移民として移り住んだ人達の生きたドラマそのものです。

死と隣り合わせの海の中で、命綱とエアーホースだけで船上と繋がりながら白蝶貝を探した男たちを、駆り立てたものはなんだったんだろう?

WW2開戦と共に強制収容所に送り込まれながら、〈ヨゴレーズの唄〉を歌って縮こまらなかった彼らのポジティブさはどこから湧いて来たんだろう?

展示品は興味深いというだけではなくて、時代を経て美しく年を取ったものも多く、見応えがあって濃いです。展示レイアウトも良い。結構遠いですが、春の遠足がてらに如何でしょう?













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  1. 2014/02/04(火) 02:24:30|
  2. 仕事
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