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ものつくりの生活と仕事から。 大島寛太の日記パート2

 

銀木犀に追加納品する椅子12脚に、今日やっと2回目のオイルをかけ終わったところです。

材はホワイトアッシュ。はじめにつくった試作は、試験を兼ねて家で使いはじめて1年余り経ちますが、すこしずつオイルが焼けて色が濃くなってきています。

オイル塗装では、1回目はとにかくたっぷり、木材のなかに深く染み込んでゆく様に刷毛で塗り、少し間を置いてから拭き取ります。2回目からはほとんどオイルを吸い込まなくなり、ごく薄く塗膜を重ねる感じで塗りひろげ、手早く拭きあげます。拭き漆の場合も同じですが、なんといっても1回目に、執拗に深く吸わせるようにしています。本当ならオイル風呂にとっぷりと漬け込みたいくらい。

塗装は材種や用途によって、結構いろいろなものを使い分けますし、同時に実験も兼ねています。現在主に使っているのはエコ・オーガニックハウスさんで扱っているブレーマー社の木材用オイルで、ドイツ製。アウロ、リボス、オスモなど自然塗料のメーカーは沢山あって、上記のなかアウロ社以外のものは使った事があります。ブレーマー社のオイルは、多分主に皮だと思うんですが、柑橘系の果実から採った油、いわゆるオレンジオイルの類の比率が多いみたいで、独特の香りがします。苦手な方もいるようです(身近にもひとり。トオルさん)が、僕は好きな匂い。この匂いは時間の経過につれ徐々に消えてしまいます。

いちおう、このブレーマーのオイルがメインなんですが、楢や栗など褐色系の経年変化を望む場合は焼け色の濃い桐油をつかうこともあります。これはsemi-acoの加賀さんに教えてもらった京都の山中油店さんで。

ナチュラルオイルを含む油性塗料はつまり油なので、時間と共に酸化しながら黄色く、または褐色に“焼けて”きます。例えばメープルは白い木肌が美しいので、黄変性の少ない塗料が好ましい。そんなときはウレタンオイルというのをつかったり、先日、シンクを落とし込んでつかうキッチンカウンターを制作した際はプレポリマーを初めて試してみました。プレポリマーっていうのは、学校給食の木製食器なんかにも使われている、耐水性に優れた含浸性の塗料です。

今回の椅子は、オイルをよく乾かしてから、仕上げに蜜蝋ワックスをすりこんでおしまい。製作の、最後のページです。








こちら、今夜の帰り道で出会った方。
昨年の台風以来、家の近くの沢の流れが変わって、コンクリの道の上を沢水の幾らかが流れているんですけど、その道の上の流れにどうやらせっせと産卵中であるらしい。車のライトを当てても、30センチまで近う寄っても、手ぶれ防止のためのセルフタイマーの赤く点滅する光も、全く無視。『わたしそれどころじゃないのよ』

僕は蝶も好きですが、蛾も好きです。どうしてこんなに飾り立てなくちゃいけないんだい?どうせ暗い夜に飛び回るのに。僕はどうもこの滑稽で過剰なきらびやかさが羨ましいらしい。

スッパダカになった人間て、なんて地味で飾り気のない姿だろう。毛さえろくに生えてやしない。『それに比べてわたしはどう?ヒマラヤの夜明けって呼んでもいいわよ』。おまけに三日月までかかってる。4つも。

どうも蛾さんたちは人間の願望の化身であるような気がするのです。







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  1. 2012/07/21(土) 00:48:00|
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