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ものつくりの生活と仕事から。 大島寛太の日記パート2

伝える

stool zamen


今日はスツールの座面を削っています。
昨年から作りはじめていたものの、仕事がタテコンデ来て未完成のままになっていて、
あとは座面を早く仕上げなきゃ。。。と思うと同時に、出来る限りの最高の仕上げをしたい。。。と思う。

削りに使っている鉋は自作したR100mmの外丸で、
機械鉋用のハイスのジョインター刃を切って使っていますが、
刃を含めた一連の制作方法は松本市の前田純一先生に教えて頂いた前田流です。

前田先生のところへは、たった2度お訪ねしただけですが、
栗の座面を削りながら、そのときのことを思い出しています。


「 完全に無償で教えること。それが伝えるということだ 」


一生、忘れることはないだろうと思う言葉のひとつです。














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  1. 2014/02/14(金) 00:57:21|
  2. 仕事
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製材



先日、材料持ち込みでデスクを注文してくださったKさんと製材に行ってきました。
いつもお世話になっている丸山製材所さんです。
製材所は数あれど、家具職先輩の樫本さんにここを紹介して頂いて以来、
材料持ち込みの賃挽き(ちんびき)は、丸山さんのとこ以外お願いしたことがありません。

どの製材所でも、挽いてくれるその職人さんなりに丁寧に挽いてくれるのですが、
僕の期待する丁寧さ、慎重さとは絶望的な落差があります。

普段、規格ものの建材しか挽いていないところだと、それも無理はない話です。
数を挽いてナンボの仕事だもの。

しかし丸山さんは僕が思う大事さと同じほどに、一枚一枚の板を大切にしてくれる。
1mmを残すための手間を惜しまずに挽いてくれる。
もう本当に感謝。有り難いとはこういうことだと感じます。



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さて製材するのは、はじめに挽いてから7、8年経つという山桜の5寸盤。
ここから30mm強の板を4枚取りたいのです。
上の写真では、材料が少し傾いているので、台車の上で傾きを修正してから挽きはじめました。



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木表で一回、面を出して、それから欲しい厚みに挽いてゆきます。
2m20cmの板ですが、写真でもわかるとおり無節。白太のシミもなく、素晴らしい状態。
〈素性の〉良い木は探せばあるものですが、〈保存状態の〉良い木は、非常に貴重です。



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木口から小ヒビが来たのでコニシボンドで危なそうな箇所を養生し、




sakura.jpg

桟積みをして、実制作にかかるまでの2ヶ月あまり、2次乾燥させます。
この工程は非常に重要です。













  1. 2014/02/07(金) 23:05:27|
  2. 仕事
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海を越える太地

T a i j i   o n   D i s t a n t   s h o r e s

海を越える太地

会期 : 2014年 2月1日〜
会場 : 太地町立石垣記念館
          9:00〜16:30   (木曜定休)
          和歌山県東牟婁郡太地町字常渡2902-79
         tel : 0735-59-3223 
    
          H.P. http://www.town.taiji.wakayama.jp/ishigaki/index.html


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1月中、休まずにずっと取りかかっていた仕事の納品へ、太地町へ。
和歌山県太地町は、かつて日本一の捕鯨基地として名を馳せた、独自の歴史を持つ港町です。
有名ですね、最近はシーシェパードがやってきたり、映画になったり、なんていうか、人間の歴史を代表して悪者にされてしまったような感じがします。上の写真に写っている船の側腹には〈RESEARCH〉という文字が描かれています。もちろん調査捕鯨、という意味なのでしょう。大きく描かれたその文
字が、時代によってずいぶんと違った意味を持つものだと、夕闇の迫る風景にブルースを感じずにはいられない。




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今回は太地町出身の画家、石垣栄太郎氏の画業を伝える〈石垣記念館 〉へ、企画展のための展示ケースを納品しました。太地町の移民の歴史についての企画展です。デザイナーE氏による懸垂幕が、まずかっこいい。




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海を越える太地。
タイトルもいいです。
高校生の時にC.W.ニコルさんの著作〈勇魚〉を読んで、岡山県からわざわざ太地町まで来てしまったという青年Sは、その後大学を経て8年間?をニューベッドフォード(USA)の捕鯨博物館で学芸員として勤務した後、再び太地町に帰ってきました。今回の企画展〈海を越える太地〉は、そんな学芸員 Sさんの数年間の研究の成果と呼べるもの。





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展示準備中の館内。




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納品した無垢材の展示台とレイアウト。栗材で制作したテーブル形状の台の上にアクリルトップが載ります。写真ではアクリルトップは外した状態です。




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1800x600の展示台が3台と、600x600が3台。




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無垢材の伸縮を逃がしながら、防犯の観点からもアクリルトップは固定しなければならないので、小さなパーツでテーブルトップとアクリルケースを固定するようにしています。




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w1800の方のテーブルトップは、〈フリーエッジ〉とか〈耳付き〉と呼ばれる材料の樹形をそのまま残したかたちです。最初は四角く切り揃えようと思ってたのですが、太平洋に突き出したような太地町という土地や、移民の歴史という今回のテーマを考えると、展示台にも〈歳月〉を感じさせる要素が欲しくなりました。製材した板が予想より良かったってこともあります。




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この企画展、とてもブログでは紹介しきれない奥行きがあります。
その奥行きとは、アメリカに、オーストラリアに、東アジアに、移民として移り住んだ人達の生きたドラマそのものです。

死と隣り合わせの海の中で、命綱とエアーホースだけで船上と繋がりながら白蝶貝を探した男たちを、駆り立てたものはなんだったんだろう?

WW2開戦と共に強制収容所に送り込まれながら、〈ヨゴレーズの唄〉を歌って縮こまらなかった彼らのポジティブさはどこから湧いて来たんだろう?

展示品は興味深いというだけではなくて、時代を経て美しく年を取ったものも多く、見応えがあって濃いです。展示レイアウトも良い。結構遠いですが、春の遠足がてらに如何でしょう?













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  1. 2014/02/04(火) 02:24:30|
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