FC2ブログ

shore

ものつくりの生活と仕事から。 大島寛太の日記パート2

ワークベンチ

workbench cannna


先日から、いや、もう2年前から、作業台をつくることを始めていました。
そもそも4年前、独立して仕事を始めた当時から、念願していたもの。

しかし自分の仕事にどのような作業台が必要なのか、どんな機能が必要で、どんな機能は不必要なのか、台の高さや大きさはどれくらいが使いやすいのか。

僭越ながら“職人”という言葉を使うとすれば、職人の仕事には正解というものがありません。いや、唯一の正解と言うべきか。百人には百通りの正解があり、それはしばしば“勝手”という言い方で表現されます。

自分にとって、使い勝手が良いこと。

2年前から、材料を集めたり、金物を購入したり、図面を何度も描き直しながら頭のなかで額縁やラウンドテーブルにエアーカンナを掛けてみたりしながら、最近やっと(今の)自分に必要な作業台がすこーし見えてきた。

ところが設計図から自分で用意するものですし、なぞる下絵もないので、どうしても時間がかかってしまう。いや、そうだった、時間を“かけて”いるんだった。







workbench nomi


ベンチトップの裏側の、蟻桟加工と、使う道具類。

道具は、機械、手工具ともに増えてゆきますし、手入れを怠れば錆びてしまう。

木工という仕事は、道具のお手入れに時間のかかる仕事です。

と、ここで思い出した。

数年前に、薪釜で豆腐をつくっておられる龍神村の“るあん”さんにお邪魔したとき、小澤さんが、釜の煙突を毎日掃除するようになった。そうしてやっと大豆の煮え方が安定してきたと言っていた。そんで、これはすごい発見をしたと思ったそうです。そりゃそうです。何年も試行錯誤を繰り返した末、大豆を上手に茹でてあげるのに、煙突の掃除が大事だと気付いたんだから。それも毎日、毎朝。毎日掃除していたら、煤なんてホコリ程度にしか溜まっていないはずです。そのホコリ程度の煤を、毎日きれいに落とす。それから間もなく、イタリアの一流ピッツァ職人が同じことを言っていて、小躍りして喜んだそうです。「仕事の基本は、毎日煙突の掃除をすること」。


非常に興味深い話です。

これが、禅でいうところの“初心”というものだろうなと、いま思っております。




スポンサーサイト



  1. 2013/10/09(水) 03:37:40|
  2. 仕事
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0