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ものつくりの生活と仕事から。 大島寛太の日記パート2

 


いまかかっている仕事で必要になり、古い鉋を直しています。外丸の四分くらい。

心霊写真ではありません。

直す前の写真を撮っておけばビフォー・アフター出来たんだ。

しまった。

錆びた刃を研ぎ直し、台を削り、刃の仕込みを調整し、台下端を所望のアールに削る。

台下端と一致するよう再び刃を研いで成形する。







先日岡山に出掛けた帰りには、三木市の鉋鍛冶・常三郎さんを訪ねた。

(それから姫路の馬革タンナー・カドヤ商店さんも訪ねた)

3代目にお時間を頂き、恥を忍び、鉋にまつわる苦労をお話しし、アドバイスを頂きました。

鉋は使い始めは簡単です。

ところが奥の深さがわかってくると、難しさというか微妙さもわかってくる。

出来ていると思っていたことが、実は全然出来ていないことがわかってくる。

階段に似ています。

一段登ると、次の一段が見える。

意地悪な階段である・笑。


後日、そのとき注文した鉋が届く。

何百年の時間に磨かれたかたち。

古くから変わらぬ道具には、普遍のデザインを感じます。

「こうしたい」とか、「こうあるべき」とか、そういう想いが洗い流されてしまっている。

これは「迷悟両忘」という鉋で、鋼は青紙スーパー。鋼にも沢山の種類があり、それぞれに持ち味が違います。基本は炭素鋼と呼ぶ、炭素と鉄の化合物で、そこに種々の添加物を加えることで、性質が左右されます。

「迷悟両忘」とは、いかにも古風なお名前・・・ぐらいに思ってましたが、噛みしめてみるとなかなか味わい深い。言葉にしづらい感覚の輪郭を、うまくなぞってい
る。そうそう、いっちばん調子がいい時っていうのは、体が最高に動く時ってのは、頭が冴えてキンキンに冷えてる時っていうのは、そんな感じだとおもう。

上位ランクの鉋ですが、訳ありのマル得品。





訳ありの理由は地金真ん中あたりの“ス”のかたまり。鍛造不良ということになるんでしょうか。研げば消えるとのこと。たったこれだけ。厳しい仕事です。



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  1. 2012/02/15(水) 22:19:00|
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梅の花に思う



ずっと探していたものに出会う。







ずっと待っていたものに出会う。




原発事故以来、埃よりも小さく、手にも取れず目にも見えないものが風に乗り、雨に溶け、空から降ってくるイメージが払拭できない(必ずしも自分に・・・という訳ではなく)。

2月の梅の花に、目に見えない悲しみのようなものが降り積もってはいけないし、2月のふきのとうは、天ぷらにして食べなくちゃいけない。

どうしても、です。

「手にも取れず目にも見えない」という表現は、結が沖縄でユタから聞いた「てぃーにゃんとぅららん、みーにゃんみららん」という言葉を借りたものです。

ヨウ素とかセシウムというやつは厄介です。

体と同時に心に降り積もる。

そんな気がする。

あー!絶対、オモ舵イッパーイ!


  1. 2012/02/15(水) 21:16:00|
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