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ものつくりの生活と仕事から。 大島寛太の日記パート2

無垢の木の家具

9月中、龍神村ジーワークス店内で行っていたマイ・ステージ展が終了し、本日、搬出に行ってきました。そのまま店内の常設スペースに置かせていただくことになったので、搬出といっても数メートル移動させただけですが。

以下、今回展示した家具の紹介です。



杉と山桜の長椅子
素材/仕上げ 杉・山桜/ナチュラルオイル・ワックス
価格/¥136,000
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素晴しい杉板が手に入ったので、木を存分に見せるデザインを心掛けた。座板や肘掛の端部、磨り減りやすい部分には固い桜材を添えました。
読書のための長椅子です。日頃、読みたいと思いながら読めない本は、いつの間にか溜まってしまうもの。秋の夜長にはしばし浮世を忘れ、活字の世界に溺れたい。座ると頭の上に来る梁に照明をつければ、目を悪くしないよう手元を明るく照らせます。
座面は平らに見えますが、すこし凹ませて削っています。



アーム部分は溶接した自作金物で保持しています。この上の横棒はなに?とよくつっこまれましたが(笑)、僕にとっては必然性のあるあるかたちです。



製材してから何十年も経っているような杉板。木材は製材した後、寝かせれば寝かせるほど、材に含まれるタンニンなどが空気に触れて発色し、基本的に色が濃くなってゆきます。寝かせるといっても何年、何十年単位の話なので、自分で買って製材した木を、色艶が出てくるまで寝かせることは容易ではありませんが、製材所や木材屋の片隅にはこういった宝物が眠っていることもあります。
経年発色は基本的に空気に触れている外側から内側へとゆっくり進みます。この板も厚みをもっと削ってゆくと、明るい、若い色をまだ内側に残しています。オイル仕上げの無垢材(ムク材・合板やフラッシュ構造などの木質系材料ではなく、本物の“木”の材料のこと)なら、家具として出来上がってからでもこの経年変化は続きます。それが無垢の木の家具の醍醐味のひとつでしょうか。

作品紹介は次号へ続く・・・


話は変わり、明日から田辺市の弁慶映画祭が始まります。
今年の春に東京へ行ったときに知り合った金子 遊さんが、ご自分の監督作品と共にやってきます。コンペ作品に選ばれての上映で、タイトルは『ベオグラード1999』。上映日は3日【土曜】の午前中です。映画祭ホームページからは全上映作品の紹介が見られます。よく知らんけど、サブ監督の蟹工船とかサマーウォーズとかが有名どころでしょうか。会場は紀南文化会館。お近くの方、秋の夜長を映画鑑賞で楽しみましょう。

弁慶映画祭ホームページはここをクリック



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  1. 2009/09/30(水) 23:47:00|
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北行其の後

 (話はまた9月中旬の北海道に戻り・・・)

翌日は、幼馴染のmasayuki kageiさんらが企画したキャンプイベントconsolum(コンソルム) に参加。会場は、巨大な岩の屏風が地面に突き刺さって何千年か経った・・・ようなホント危なっかしい形状の八剣山の麓。A.K.K.K.K.M.M.M.M.N.N.R.S.T.T.Y.・・・久しぶりの友、会うのが2回目なのに既に親しい感じのする友、会ったことないのに会ったことがあったような気がした友(笑)。ありがとう。
会場には草刈り担当の山羊がいたり、昼寝担当のアヒルがいたり、朝からテントサイトを馬が闊歩したりの奇妙な場所でした。時間制限のため明くる日のDJ/ライブに居残れなかったのは残念だったけど・・・。

そうして石狩に戻り、最後の晩餐に母の手料理をご馳走になり、翌朝飛行機で関空へ。

関空からの帰り道には、それぞれ和歌山県の美山と龍神で制作されている、木工家・石田徹さんと藍染計良さんお2人展にお邪魔して勉強。

翌日から仕事。

セミアコ来和歌。

仕事。

そして今日に至る。

・・・やっといま、時間に追いついた感じです。

和歌山も秋本番。
さて気持ちを新たに。


  1. 2009/09/28(月) 03:26:00|
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セミアコ来和歌

 前回までの話を現在に戻し、先週末から今週にかけての大型連休には、はるばる飛騨高山から友人家族が遊びに来てくれた。5年前に通っていた木工技能専時代の同期で、いまはセミアコという屋号でクラフトフェアなどを中心に活動しています。日々つづられるブログも面白くて読みがいがある。技能専卒業後、友人二人と大きな豚舎を借りて、そこを作業場に改装。改装といっても元・豚舎である。まず最初の掃除からして相当・・・やり甲斐のある仕事だったらしい。新種のワームを見つけたとも言っていた(笑)。それから知人の山で木を切らせてもらい、製材して根太を渡して必要な部分に床を張って・・・と地道な準備を経ての開房。2年前?くらいに作業場を見せてもらったけど、積みっぱなしのブロック壁が安藤忠雄的で、中古で買ったという年季の入った機械が並び、野に咲く一輪の百合のように、小さい薪ストーブがぽつん(笑)。冬は寒かろうなあ~。ここでセミアコ氏は白い息を吐きつつ、高速回転する鉄の機械を相棒に仕事に励む。いい絵じゃないですか。今回、来てくれた彼の手を見ると仕事ぶりが伝わってきた。豆のついた皮の厚い手。うん、その手が何よりの名刺だな。奥さんは静かな物腰からは想像できなかったけど、学生時代にはバックパックをかついでヨーロッパ、アジアなどをまわった旅人。工芸・手仕事への理解が深く、夫のモノつくりの良きパートナーであり、アドバイザーとなっている。今回、龍神で展示している僕の家具も見に行ったのだけど、車にもどり「わたし大島君のつくった家具好きやわ~」とさらり。その一言は肝に沁みました。

今年の春には高松のumieといカフェで初個展もあって、ぜひ行きたかったのだけど、仕事の都合がつかず残念でした。同じ釜のメシを食った仲間といいましょうか。同じ場所から始めて、それぞれのやり方で木工という仕事を模索している。そういう仲間の存在は心強く、かけがえのないものです。セミアコ氏は10月頭の丹波アート&クラフトフェアに出店予定なので、今度こそ行きたい。

今回、彼らとは三重県尾鷲市の“ぬし熊”というわっぱ屋で待ち合わせをし、その後、新宮市の無添加たこ焼きを食べて田辺の拙宅へ。翌日は龍神案内。薪で豆を炊く地釜豆腐の“るあん”、ご主人が竹紙作家、奥さんが綿の栽培にも取り組む手紡ぎ・手織りの染織家の菅野家、龍神に来たらここで昼を食べるべしの梅樹庵、地に根を張った真似のできない石釜パン屋“もんぺとくわ”、龍神近辺で活動する作家の仕事が集まるジーワークス藍染計良さんのところで藍染め体験をし、それから美山の木工家、Iさんのところへ。作業場を見せてもらったり、話を聞かせてもらったり、展示会を終えたばかりでお疲れのところ有り難うございました。奥さんで陶芸家のkaokaoさんは途中で軽トラに藁を満載して帰ってきた。野焼き用に使うのでしょうか?ガッツだ!ガッツ!

翌日は白浜で磯釣りをして、夜は子供向けの芝居を観覧。なぜかと言えば、3歳になるご子息Kが一緒に来和歌していたので。このK君がかわいい。基本的にいつも上機嫌で、広~いおでこが賢そうである。ときどきエネルギーがありあまって踊りだす。車のチャイルドシートに座っていて踊れない時、エネルギーが体のコップから溢れると歌いだす。3歳児の魂のなんと無垢なことか!ときに清冽な水に打たれるように、こころが洗われる思いだった。

あっという間に3日が経って、彼らはまた長い道のりを帰途に着く。今度はこちらが高山に遊びに行きたいです。山から海へ。海から山へ。これからも振り子のように時の目安といたしましょう。


連休明けと同時に結の窯焚き火入れ。今回は釉薬ものなので2泊3日です。昨日焚き上げて、同時にワタシは久々の風邪。窯の夜番、ゴザの上、Tシャツでゴロゴロしていたのが災いしたな。

それにしても雨が降りませんね。南紀名産のミカンの木が水不足で弱っています。こんなときは窯焚きでも火が飛ばないよう水撒きを念入りにしなくちゃいけない。秋蒔きの種と畑も雨を待っています。






  1. 2009/09/26(土) 18:36:00|
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北行其の四

 翌日も早起きをして釣り場へ。
道々にはカツラの大木。カツラは株立ちするので、何百年も経つうちに合木(ごうぼく・何本かの木が成長の過程でくっつき、一本の木のようになること。最近では屋久杉も合木ではないかとの見方が有力です)
になるのでしょうか?胸の高さで周囲4メートルはあろうかという巨木がそそりたっている。



釣り場への道中で立派なハタケシメジを採集。以前、ツキヨタケというキノコをマスタケという食用菌と間違え、妻を病院送りにした前科モノなれど、キノコ採集には「発見」という原始的かつ本能的な喜びがあり、やめることはできませぬ。

午前中の釣果は冴えず、場所を変えて午後からも釣り。
約4時間ほどで、今日の終点の堰堤(えんてい・何のためにつくるのかよくわからない、人工の滝というか、多分急な増水を和らげるための障害物。こんなもの作って喜ぶのは政治家と土建屋だけです)に到着。

フォトはその堰堤にて大物と格闘するリュウ氏(笑)。



日も暮れかけてきた道を石狩へ走る。
まだ青い穂の残るトウモロコシ畑、巨大な青山ダムの凄惨な建設現場、平らな平らな、ひたすら平らな石狩平野。冬の厳しさがなければ、これだけの平地が開発を免れはしなかったでしょう。雪に守られた土地。花火のように鮮やかなネオンからは遠い、自然のための自然。その流れ、その時間の流れに寄り添う生活の知恵を身につけたい。
言葉ばかりの理想ですね。何せ車窓から風景を眺めているのだから。

夕飯は今日釣った魚の塩焼きがメイン。



イワナとニジマス。あまり人間の食べるものに興味を持たない猫のドラが、変な声で鳴きながらこの魚は欲しがるのです。



さて、腹を満たし長かった1泊2日のキャンプも終了。
明日は、友人の企画しているキャンピングイベントに出掛けるのだ!




  1. 2009/09/25(金) 19:19:00|
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北行其の参

 

ミズナラ
北海道へ出掛ける前、楢材でデスクとP.C.デスクを作っていた。家具に使う木・樹種は沢山ありますが、楢材は好きな材のひとつ。ほどよく堅く、板目でも柾目でも削りやすく、存在感がある。そして何より香りが良い。ウイスキーやワインを熟成させる樽には昔から楢の木が使われますが、それもこの木の香りゆえ。鉋でひと削りするたびに、柔らかなほのかに甘い香りがするのです。
樹齢何歳なのかは皆目、見当がつかないけど、おそらく200年はくだらない。胸高で3メートルはある成熟した大木が次から次へと現れる。その度にマイタケを探して根元を回りましたが、残念ながら今回は見当たらず。





ミズナラの幼木。
登山道を歩いていて、この森は本当に豊かだと確信させてくれたのが、写真の幼木たち。立派な巨木だけなら、国定公園や社寺の境内に行けば幾らでもあるのだけど、きれいに刈り込まれた芝生や、道路の緑地帯にポツンと立つ木には還る場所がない。種を落とす場所がない。人気の少ないこの山では葉を茂らせた大人の木の下で、子供の木が元気よく育っている。1本や2本ではなくて、それこそ無数に、たっくさん。こういう森を歩いていると、まだここは大丈夫だな。未来にポッと明かりが灯る。この森がいつまでも森のものであってほしい。


またパラパラと雨が降ってきては晴れる。登山道の分岐点で昼食。地元、石狩名物、工藤豆腐店の油揚げでこしらえた特大稲荷寿司はこの通り!

ひとりひとつで満腹。山で食べるゴハンは何故こうウマイ?


昼食を終えて、僕はリュウ氏と念願の釣り支度。結と母・アッコちゃんはゆっくりと下山。登山靴を渓流足袋に履き替えて、水の冷たさも忘れ、無心で、魚になって竿を振る。和歌山に引越して以来、遊漁券を買って釣りをするということへの違和感もあって遠ざかっていた渓流釣り。釣りをする時は、大人は子供になり、子供は大人になるのだとおもう。我にかえる、という言い方が的を得ているかはわからないけれど(笑)、真剣に、我を忘れて、我にかえる。


ニジマス



イワナ



渓流に垂らした糸がグイッと動く。忘れかけている感触が手によみがえる。釣りたての魚の美しさと、手の中で暴れる魚の真剣さに、ワタシのいのちをぶつける。そうだ、この感触が味わいたかったのだ。

日暮れまで釣りをして、キャンプ場まで下山。結と母が準備してくれていた炭火に載せる魚が釣れてよかった(笑)。



釣りたての魚の炭焼きと、リュウ氏の秘蔵、中頓別・A家の放牧聖牛の焼肉と、豚汁で腹を満たし、
この日の締めの見苦しき一枚の写真は、キャンプ場の五右衛門風呂。



あぁ、ご免なさい。でも気持ちよかった!

  1. 2009/09/24(木) 19:12:00|
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北行其の弐

前回の続き・・・

翌日は予定通り山へキャンプに出発。
石狩を出発して約2時間、ピンネシリ山麓のキャンプ場で身支度を整え、登山口へ。




この日は北海道の東海上にあった台風の影響で曇ったり、雨がパラパラッと来ては、また晴れ間がのぞいたり。雨に濡れた森に陽が差すと、木が喜んでいるように見える。生命力に溢れた緑色の強弱の色彩に精彩が宿る。
屋久島の森を歩いたときを思い出した。5年前くらい。ひとり旅で、新調したモンベルの雨合羽はやがて用を成さなくなりパンツまで濡れた。お天道様と島の約束通り、雨は降っては晴れ、降っては晴れ、その度に、苔むした倒木の切り株に芽吹いた葉の一枚に雨雫が揺れては光る。ここでは生と死の境界は土の中に伸びた根のように複雑に分かちがたく、森自体がひとつの生命体なのだと肌で感じた。
縄文杉はシンボルであって主役でも王様でもない。森自体が、王なき国の始まりも終わりも主役なのだ・・・そんなふうに感じた。

さてここ、北海道の原生林も素晴しい。渓流沿いに続く登山道を歩きながら、カツラ・ヤチダモ・イタヤカエデ・オニクルミ・ミズナラ・オヒョウ・センなどの大木が次から次へと現れるたびに、『おぉ~』と思わず感嘆のため息が漏れてしまう。




上に載せた写真の登山口脇に見えているカツラの木。
カツラの葉っぱはかわいらしい丸型で、図鑑風に言うと広卵形。バニラのような甘い香りがして、近くを通るだけでその香りは漂ってくる。




 

オニクルミ。これは父が写っているので大きさが解りやすい。
ちょうど実が落ちていて、喜んで拾い集めておいたものの、その後釣りに没頭して忘れてきた・・。
緑色の部分はいわゆる果実の部分で、この中に見慣れたクルミの実がはいっています。この皮の部分を腐らせて、中の種を取る。オニクルミは発芽する力が強い。友達のおじさんは、山で実を拾ってきて、皮を腐らせようと庭にまとめて埋めておいたのをそのまま忘れていたら、そこから木が群がり出てきた。何事かと思って掘り返すと、数年前に埋めたクルミの実がたくさん出てきたそうです。



ミズナラ


  1. 2009/09/20(日) 06:06:00|
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北行 其の壱

9月から龍神村、ジーワークス店舗内のスペースにて家具の展示をしています。
8月中は、この展示に向けての仕事に集中。
9月に入って、ひさしぶりに北海道の実家に1週間の帰省。
一昨日、田辺に帰ってきて、このブログの投稿もひさしぶりになってしまった。
たくさん、写真を撮ってきました。

出発は9月8日。関空から新千歳へ。特割28という早期予約サービスで片道11,000円也。
飛行機も安くなったものです。フェリーで車を積んでいくより安い。
ジーワークスでの展示、できなかったもの、こと、たくさん。
これからの課題をひとまず肩から降ろして、関空へ。

2時間後には、ワタシ、既に千歳にて北海道の空気を吸っている。
北海道の空は淡い空色。
旅をして、という言い方が大袈裟なら長い距離を移動して感じるのは、まず空の色が違うこと。
二十歳頃に行ったオーストラリア・シドニーの空港を出た時には空の青さに驚きました。
千歳から手稲へ向かい、迎えに来てくれた父の車に乗る。
温泉に入って、夕飯の買い物をして、懐かしき我が家へ!
晩飯の献立は、サンマの刺身と、生ラムのしゃぶしゃぶがメイン。
この生ラムはじつに美味かった。


翌日は家廻りの修繕。
昼飯は、北海道らしく冷麦なり。
麺つゆは我が父・リュウさんの特製。
寝かせた“かえし”を特濃の出汁で割った極上で、うなるほどウマイ。
さらに出てきたのは自家製ニジマスの燻製。
渓流を人生の友とする氏が釣ってきたものを丹念に燻した逸品。



これはまた、塩焼きとは違って、旨味が凝縮されている。
ウマイですわ。ほんとに。



それから母の手になる、茹でトウキビとジャガイモ。
ジャガイモにはバターをたっぷし載せて、醤油をちょっと垂らして・・・ウマイです。




  1. 2009/09/16(水) 20:38:00|
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