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shore

ものつくりの生活と仕事から。 大島寛太の日記パート2

EGO


久しぶりに、
ego wrappin’の曲を聞いた。
曲に洗われて記憶がころんと砂浜に打ち上げられる。
僕の生まれた家から海までは5分だった。
その砂浜を何遍、散歩したかわからない。
波に洗われて、美しくなるものと、腐食して行き場をなくすものが無造作に、無選別に、転がっていて、波だけがザザー・・ザザー・・と打ち寄せる。
波打際だけはいつも新しく洗われている。

時間が経ってもいいものがいい。
波打際だけはいつも新しく洗われている。






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  1. 2009/01/24(土) 00:09:00|
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成功ってなに?



昨年、初めて拵えたスツール。
自分たちの生活に必要で、シートハイはカウンターにあわせて650ミリのハイスツールになった。
基本的に座式生活なので、椅子類はなかなか手が出ない。
これは土間台所での簡易昼飯用ということになります。
セルフビルドのセメント土間は凹凸があるので四本脚ではなく万能の三本脚に。
ベニヤに原寸で図面をひいて、ややこしいのは脚の角度と、貫の長さ。
2次元でひいた図面上では、脚と脚の間を測ればいいように思うけど、実際はZ軸方向の転びが加わっているから、関数計算で長さを割り出すことになる。
高2でギブアップした我が数学的思考力にもう一度立ち上がってもらって、疑いに疑って確かめた数値をもとに制作。
そこそこ座り心地のいい一脚をつくるのに3脚ボツを出しました。
お恥ずかしい。

何故、うまくいかなかったか。
ひとつは前述した貫の長さ。座面と脚の加工を終えて、いざ組み立て工程に入ったら、妙に脚が固くて入らない。始めに3本の脚と貫を固めておいて、それから座面に脚を差し込んでゆくんだけど、固っ!なんか変!とりあえず一脚目は無理っ矢理かちこんでみたものの、明らかに脚が開きすぎ。
なんか変!再度、貫の長さを計算しなおして、わかった!と思ってやりなおした二脚目は、一脚目よりは脚の角度が正常に近づいたものの、やはり開きすぎ。
あとは座刳り(ざぐり・・・座面を座りやすいように彫ること)。見た目の好みから浅い鉢のように座面の中央を彫り下げて組み立てたところ、座面の縁に太ももの裏が当たって痛いじゃない。これはアカン~と縁の部分を削りなおしているうちに、雫のような面白いかたちに仕上がってきた。失敗は成功の素。失敗を失敗で終わらせまいとするところに意外な答えや発見が隠れていたりする。当たり前だが。
失敗は・・・の話になると必ず思い出す事がある。
『失敗は成功の素なのは皆知っている。しかし成功は成功の素だっていうことにも気付かなきゃいけない』と、19のころ一緒に仕事をしたヒロシさんが語ってくれた。
ものごとが上手くいっているとき、我々の意識は案外眠っていたりする。失敗したり、予想外の事態に直面して初めて、状況や要素に考えが至る。それでは遅いのだと、状況に作られるのではなく、状況を作っていかなきゃいけないんだということだろうか。
成功した喜びにバンザイしながらも、それを横目でチラと見て、その結果を冷静に分析する自分を飼う。うん。ヒロシさんらしい一言だった。

しかし、そもそも成功とはなんなのか?
長らく、僕の中で“成功”という言葉は解せないもののひとつだった。
学生の頃から辞書を引くのは好きで、今も広辞苑はよく、英和はたまに開く。母からの勧めで使っているライトハウスの英和辞書は語源の解説が楽しい。英語の語源はラテン語が多く、あるときsucceedの語源を読んでなるほどと得心がいった。sucは“次に”を表す接頭語で、ceedは“行く”。
つながって、次に行く。後に続く。つまり次に繋がるという意味。
そうか、そうか、そうでなくちゃ。華々しく花火が散るのではなく、峠を上がりきったら、道の先が見えた。というのが成功なのだろうと、自分なりに解釈をつけたのでした。
皆さんにとって、成功ってなに?







  1. 2009/01/21(水) 19:45:00|
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ふきのとう




つぼみとは なれも知らずや ふきのとう


ちらほらと、ふきのとうが頭を出しています。ちと早すぎないか?
昨年覚えた俳句では、とりわけ与謝蕪村が好きだった。
たしかこれも蕪村の句だったとおもう。



  1. 2009/01/12(月) 22:19:00|
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かまのふた

 

釜風呂

釜風呂の蓋を新調しました。
今まで使っていたのが左半分の蓋。
近所でこぼち(この辺?では、家屋を解体することを“こぼち”と言います)があったときにもらった古建具の鏡板と桟を外して、再利用したもの。
古材の風格があり、出来たばかりのときは醤油甕の蓋みたいで(笑)かっちょよかったんだけど、板戸として100年近く歳月に耐えてきた杉板は脂っけも抜けていて、2年と待たずに菌類の温床と成り果てた。今回は新しい杉の4分板で、唯一の条件はネコが上で寝やすいように。
ホカホカと蒸気で生暖かい蓋の上は、冬場のネコのお気に入りのベッドで、
朝起きて外へ出ると、よくニャゴが蓋の上で寝てはる。

釜風呂は自分たちでついた。
ちょうどその頃、嫁さんが焼きものの窯をついていて、余分に頼んだ耐火煉瓦で火口のまわりを、上のほうは赤レンガを積んだ。天端は、これまたもらいものの古瓦を割ってモザイク風にモルタルで埋めて、釜の口には川原で拾ってきた石を並べてある。
釜の下で火を焚くわけだけど、熱効率をよくするために煙道が釜を一周して煙突へ抜けるように設計してある。これは釜風呂の常識で、田舎のふたつ上の世代の人ならよく知っている。
釜つきは左官屋の仕事で、知り合いの左官屋さんは『耐火レンガなんてもったいない!普通のレンガと赤土で十分や』と言っておりました。

原理さえ頭に入れば、手間がかかるだけで難しいことはないので、興味とやってみよう精神があればどなたにもできます。あとは、土を練るフネと鋤簾とコテと、レンガを切るのにディスクグラインダーがあると楽。

薪の火で焚いた湯は体が芯から温まる。
何故なのか科学的は理由はわからないけど、温泉みたいに、長いこと体がポカポカと温かい。
しかし!我が家の釜風呂は写真の通り半露天なので湯の外は寒い。
この時期の入浴は、何秒で頭と体を洗えるかのスポーツです。
湯加減を確かめずに服を脱ごうものなら笑えてくる。
裸で寒風のなか風呂釜をまたいで、沸いた湯に水を足しながら、そーっと足を浸けてみては、熱っ!寒っ!熱っ!寒っ!を湯がぬるむまで繰返す。
寒風と熱湯の間にこそ、わたしは生きている。
なんだか、手狭な人生の縮図みたいじゃないか。





  1. 2009/01/11(日) 10:41:00|
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アオゲラとごろつく

今日は、家廻りの片付け。
昨年末から続けている材料の整理の続きで、限られた土地を有効活用するため、あれをこっちに~、これをあの上に~、とやっている。梅の畑に囲まれた我が家は、かつて棚田だった山の斜面にあって、すぐ近くを細い沢が流れている。昔はウナギや川エビもいたらしいんだけど、上流の植林、集落各戸の生活用水の取水などで水量は激減。秋口には水の流れが途絶えてしまうこともある。それでも谷筋には自然林も残っていて、白樫、シイの木、カゴの木、コナラ(この辺ではホウソと呼んで、椎茸のほだ木のする)、クスの木、まれに山桜、栗、などもある。水辺にはウツギが茂っていて、6月ころには白い花を惜しげなく咲かす。
一株だけあるケヤキは大きな隣人で、何十年か前に隣りの畑のイサムさんが植えたものらしいが、今は直径50センチくらい?3本で一株を成していて、隣りの杉と背比べをしている。
最近はそのケヤキに、メジロ君が群れでやってきていて、一日中、梢をつっついている。なにがいるんだろう?その辺の畑のみかんなら食べ放題なのに。
今日は初めてアオゲラを見た。いつもタタタタタターッと木をつつく音だけは聞いていたけど、姿は初めて。後頭部が赤く、図鑑で調べると間違えようがない。何故、鳥や蝶々や、いやいや生き物の多くは、こんなにお洒落なんだ。人間なんて素っ裸になったら、チョコチョコっと毛が生えてるだけで、あとはなんて地味な生き物。素っ裸になるとあんまり地味なので、服や帽子や、アクセサリーを発明したのだろう。自然界の生き物の、色彩豊かな姿に憧れて。その暖かそうな毛皮に憧れて。地を蹴るひずめに憧れて。
暖かそうな毛皮で思い出した!一昨年の12月、木枯らしが吹くころ、近くの道でフクロウが永眠していた。その羽毛のあったかそうだったこと!穏やかな顔とはギャップあり過ぎな、凶暴な脚の爪。
立派なフクロウだった。この辺のボスだったんじゃないかな。


ごろつく

この嘴・・・





この横顔



ごろつく

この爪・・・




いまは、別の新しいやつが元気に鳴いています。

夕方、近所のじいちゃん(武やん)がダンプに梅の木を積んで持ってきてくれた。
嫁さんが焼き物の窯焚きで使う燃料。
薪ストーブにあたりながら少し話をして、帰り間際、外でフクロウが鳴いていた。
『ほう、ごろつく鳴いとら。ほう。』と武やん。
『ごろつく』って呼ぶの?と聞くと
『ごろつく・ほーほーって鳴かいだよ。』
なるほど。図鑑より先に耳があるわけね。
笑。それは正しい。


  1. 2009/01/08(木) 21:50:00|
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ブログタイトルについて

ブログをはじめるにあたり、どんなタイトルがいいかと考えた。
LogをZipするということでZiplogもいいと思ったけど、これは検索で引っかかりすぎるのでヤメ。
長いことメールアドレスに使っているmothershipを使うことにした。
これはかつて、友達と組んでいたバンドにつけた名前で、とても愛着がある。
当時、ぼくは生まれ育った実家に住んでいて、住所は北海道 石狩市 親船町 ×××。
この最後の、親船を意訳して、マザーシップとつけたのだった。
うん、なんとも適当に付けたわりに、自分の思いを代弁してくれるような名前で、以来このマザーシップ号に乗ってきた。
P-ファンクこと、Parliament にMothership Connectionという曲があると札幌の大先輩が教えてくれた。この曲は最高(笑)。僕としては、バックミンスター・フラーの『宇宙船地球号』という発想にも重ねたい思い。ひとつの船の乗組員として、同じ地球上の生命体として、お互いを認識しあえる世界であってほしい。
願わくば、種の別をまたいで。理想だけれども、理想は理想で持っていていい。理想を砕いて、現実に生きる。けれど、理想はあっていい。

バンドのときは、スタジオ・マザーシップとつけていたんだけど、最近札幌にマザーシップスタジオというのが出来たらしく、紛らわしいので、スタジオをアトリエに変えた。
『アトリエ』を、わが親愛なる広辞苑君でひくと・・・画家・彫刻家・工芸家・デザイナーなどの仕事部屋・・・とある。おお!なんて大それた称号!ひとり立ちを目指す一木工職人のヒヨっ子である自分には分不相応と思いながら、手前のケツを叩くつもりで、こうタイトルを付けさせていただきます。




  1. 2009/01/06(火) 02:15:00|
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初心

 あけましておめでとうございます。
正月は正月。いろいろ、やらなければいけない事をリストアップしていたものの、
近所へ挨拶に行ったり、そのまま上がりこんでご馳走になったり、
家廻りの片付けはできたけど、予定を沢山残したままいつの間にか過ぎてしまった。

今年の元旦は、本州最南端の串本町大島へ、海に昇る初日の出をみに行こうと予定していたけれど、
前夜みぞれが屋根を叩く音を聞きながら眠り、朝寝坊。(串本は晴れていたらしい)
『転んだらすぐ起きる』精神で(転ばないようにせよ)、翌日早朝、気を取り直して一路国道42号線を南へ。
初日1

初日2

初日3
樫野の灯台から。
水平線に薄くかかった雲の向こうから、じわっと、じわじわっと昇ってきた朝陽。
何故かいいものです。もう今日が正月2日であることも、あまり問題ではなくなり、
わたしの元日が、そのとき開けてきたのでした。
ナムサン。



椿
そして、もうひとつ楽しみにしていた大島の椿。
黄色の箱で有名な椿油の『大島椿』は伊豆大島ですが、
串本大島も常春の国。黒潮の風に吹かれて、海を背景に椿が似合う。
北国で生まれ育ったからか、椿の花、この色彩を見ると南国の個性を感じます。
葉の濃い緑と、花びらの紅、真ん中の黄色、
なんだか、熊谷守一の絵を観ているような気がしてくる。
潔い、おおらかな色と形の采配が好きです。
あと、椰子の木も好い。

さて、今年一年、宜しくおねがいします。


  1. 2009/01/06(火) 01:06:00|
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静かな大地























評価:

花崎 皋平

岩波書店



¥ 1,260


(2008-02-15)


コメント:私たちの時代は、どんな歴史の上に成り立っているのか。
松浦武四郎が見聞した北海道アイヌの悲史。
全ての日本人が読むべき書物だと思う。



















松浦武四郎が見聞した北海道アイヌの悲史。

 静かな大地とは、アイヌの人々が自分たちの生きているいる場所、すなわち現在ホッカイドウとよばれるようになった大地を指して言った言葉・アイヌモシリを日本語に訳したもの。アイヌは人。moは静かな。siriは島・国というような意味。
僕たちが現在生きている時代が、どのような歴史の上に成り立っているのか。
片目のシャモが、開拓という名の略奪を行っていた蝦夷地を、両目を開いて歩いた松浦武四郎が書き残した書物を紐解く名著。
いかに生きるかを痛切に考えさせてくれる本。
全ての日本人が読むべき書物だと思う。
  1. 2009/01/01(木) 14:04:00|
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